放課後に広がる学びのカタチ|“学童だけじゃない”これからの過ごし方

2025.08.19
「こどもには放課後も学びの時間を過ごしてほしい。でも、共働きで送迎が難しい…」――そんな悩みを抱えるご家庭から、今注目されているのが、放課後時間を“預ける”だけでなく、“育ちや学びに活かす”という考え方です。近年では学童と習い事を組み合わせたスタイルや、放課後の新しい居場所の選択肢も増えており、子育て世代の価値観にも変化が見られます。
この記事では、今あらためて注目されている「学童×習い事」という組み合わせの背景やメリット、具体的な事例を紹介しながら、“こどもの放課後をどう使うか”を軸に、家庭ごとのベストな形を考えていきます♪

目次

放課後児童クラブの現状と課題

利用者数は増加、役割の重要性も拡大

放課後にこどもを安全に見守る場として広く利用されている放課後児童クラブ。共働き世帯の増加に伴い、その数は年々増加傾向にあり、文部科学省が公表したデータによると、全国の放課後児童クラブの登録児童数は令和6年5月時点で151万人を超えています(出典:文部科学省 放課後児童健全育成事業関連調査)。こどもにとって「家庭でも学校でもない第三の居場所」として、その役割はますます重要になっています。

現場の課題と保護者の声

一方で、内閣府や自治体の報告によれば、活動内容が限られやすいことや、支援員の人数・専門性不足が課題として挙げられています。「遊びがマンネリ化している」、「安全に見守ることが優先され、学びや体験に十分な時間を割けない」という現場の声もあります。保護者からは「もっと多様な体験をさせたい」「習い事と両立できる環境がほしい」といった要望も多く、特に小学校低学年の時期には、学童だけでは“物足りなさ”を感じるケースがあるのも事実です。


放課後を“成長の時間”に変えるという発想

組み合わせの選択肢はひとつじゃない

よく検討されるのが習い事付きの民間学童となりますが、これに限らず、放課後に学びや経験の要素を加えるスタイルは多様化しています。たとえば:
• 放課後施設内で完結するレッスン
• 習い事と提携する放課後サービス
• 家庭で選べる“放課後の居場所”が複数ある地域のしくみ
こどもにとっても「移動が少ない」「安心できる環境で学べる」などのメリットがあり、取り入れやすいのが特徴です。ただし、現状ではこうした多様な取り組みは都市部や一部地域に限られることも多く、全国的に十分に選べる状況とは言えません。地域や家庭の条件によって選択肢の幅に差があることも意識しておきたいポイントです。

習い事が育てる“非認知能力”

英語や算数などの学習系だけでなく、芸術・運動・表現などの習い事は、こどもの「非認知能力」を伸ばす要素として注目されています。
• ピアノ:集中力・継続力
• 体操:身体感覚・挑戦心
• 英語:発話力・自己表現力
これらは成績に直結しない力ですが、社会性や自信、柔軟な思考を育む土台として、将来にわたって活きる力となります。

共働き家庭だけじゃないニーズ

かつては共働き家庭向けの工夫とされていた学童+習い事のスタイルですが、現在では専業家庭からも注目されています。「親子の時間をより充実させたい」「こどもの興味をもっと広げたい」という思いから、放課後の新しい使い方を取り入れる家庭が増えています。


どんな習い事が相性がいい?

学童・放課後との相性がいい習い事例

外国語(英語・中国語など):グループでもマンツーマンでも学べ、日常への応用もしやすい
ピアノ・音楽系:リズムや表現を身につけつつ、自分のペースで続けやすい
体操・ダンス:体力づくり+自己表現の練習に。こどもが夢中になれる
プログラミング:遊び感覚で論理的思考が育ち、集中して取り組みやすい

送迎や時間の工夫でできること

学童の中で受けられるスタイルを選ぶ家庭もあれば、近隣の教室や送迎サービスを組み合わせる家庭もあります。「どんな習い事を選ぶか」だけでなく、「どう生活に組み込むか」が鍵となる時代です。


こどもの放課後に、ちょうどいい“学びの余白”を

放課後は、こどもにとって新しいことに出会い、自分の世界を広げていく大切な時間です。
必ずしも「習い事つき学童」である必要はありません。地域の教室や家庭の工夫、放課後プログラムなど、選択肢は幅広くありますが、その数や内容は地域差も大きく、誰もが自由に選べる状況ではまだありません。
だからこそ、家庭のスタイルやこどもの個性・気質に合わせて、“ちょうどいい放課後”を見つけていくことが大切です。
mitete step!」でも様々な習い事教室をご紹介しています。条件を絞って、ライフスタイルにぴったりの教室を探してみてくださいね。
後編では、実際のスケジュール例や費用感、送迎の工夫など、もっとリアルな“放課後活用術”をご紹介していきます♪

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