【前編】こどもの習い事 “やめどき” サインを見極めよう

2025.09.25
習い事はこどもの成長を支える大切な体験ですが、「本当に続けていいのかな?」と感じる瞬間もあります。やめることは決して悪いことではなく、こどもの心や体を守るための前向きな選択になることも。やめどきのサインやその見極め方、サインを見つけたときにどう動けばよいのかを紹介します。保護者が安心して判断できるよう、日常で気をつけたい視点をまとめました。

目次

1. 習い事のやめどきって?

「やめどき」はこども一人ひとりによって異なります。例えば、成長のステージが変わり、興味の対象が広がってきたときや、学校生活や家庭の生活リズムに影響が出ているときなどは、見直しのサインです。続けることで得られる学びもありますが、無理して続ける必要がある?と一度立ち止まってみることも必要。大切なのは「今、こどもに合っているかどうか」。

やめる=失敗ではなく、それまで積み上げてきた経験が次につながる大切な財産です。「一区切りをつけることも成長の一部」と捉えると、前向きに判断しやすくなります。


2. すぐやめてもいいサイン

強い拒否反応が続いている:毎回泣いて嫌がる、体調不良を訴えるなど。心や体に大きな負担がかかっている可能性があります。

習い事そのものが合っていない:こども自身が「つまらない」「やりたくない」とはっきり言う場合。興味や特性とマッチしていないこともあります。

安全面や環境に問題がある:教室の雰囲気や指導方法が合わない場合、こどもがサインを出すことがあります。例えば、先生の言葉が怖くて萎縮してしまう、場に緊張して落ち着けない、帰宅後に毎回ぐったりしてしまうなど。こうした強い不安やストレスが続くときは、早めに切り替えることが大切です。



3. 工夫すれば続けられるかも?のサイン

行く前は嫌がるけど、参加すると楽しそう:準備や移動に気持ちが乗らないだけで、中身は楽しめているケース。習い事の前後の様子に注目してみて。声かけやルーティンで改善できることがあります。

やる気が波のように上下する:一時的にモチベーションが下がっているだけかもしれませんし、レベルアップの壁に当たっているのかもしれません。小さな目標を設定すると前向きになれることも。

疲れているだけで習い事自体は好き:ペース配分を見直してもいいかもしれませんしれません。学校が遅い日、1日の予定が詰まっている、週の半ばで疲れ気味など、スケジュールに無理がある場合も。学校行事や季節の変わり目で一時的に疲れていたりもあるので、お休みしてみたり、可能であれば曜日を変えてみたりするのも一つ。



4. サインを見つけたらどうする?

習い事の様子を実際に見る・聞く:レッスンの様子を見学したり、こどもから具体的にどんなことがあったか聞いてみることで、原因を把握しやすくなります。

こどもの気持ちを丁寧に聞く:「疲れた?」「何か不安がある?」別日や習い事の跡など、落ち着いたタイミングで聞いてみましょう。こども自身がどう感じているかを聞きながら、状況を一緒に整理すると、サインに隠れた気持ちがお互いに分かることもありますよ。

先生や教室に相談する:必要であれば指導方法や環境を調整してもらえる場合もあります。見学や話し合いと組み合わせて状況を把握しましょう。

●  期間を区切って様子を見る:「あと3か月だけ一緒に頑張ろう」と約束してみると、目標が明確になります。

家庭の生活全体を見直す:習い事の数やスケジュールが多すぎないか確認してみましょう。

改善が難しければ切り替える:思い切ってやめることも、こどもの心と体を守る立派な選択です。



5. まとめ|後編につなぐ

習い事の“やめどき”は、こどもや家庭によって本当にさまざまです。大切なのは「やめる=悪いこと」ではなく、「こどもにとって今ベストな選択かどうか」という視点。サインを前向きに受け止めることで、これまでの経験が次の挑戦や成長につながります。

無理に続けるのではなく、気持ちを切り替える勇気も大事。こどもの笑顔や安心が保たれることが、一番の学びの土台になります。

後編では、実際に「やめる」と決めたときの進め方や、新しい習い事・活動へのスムーズな切り替え方を紹介していきます。


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